こんにちは。さつき台動物病院の院長 多田です。キラキラインスタグラマー(以下キキララとする)が脱税で告発されました。そればかりか、告発された途端に生命線であるキラキラ生活の投稿をすべて消し去ってしまったそうです。なんだか「経営破綻した銀行が破綻した瞬間にすべての資産、現金を燃やして消した」的な出来事で驚いています。銀行が経営破綻すると、他の銀行でも取り付け騒ぎが起きて連鎖破綻するなんて事が戦前は良くあったみたいで、これが現金全部燃やしちゃうみたいな事だったらさぞ大事になるのは当然です。今後はスーパーお金持ちアピールキキララの連鎖破綻が流行るのでしょうか?
さて、動物病院の経営&運営を始めて来年4月で10年が経過しようとしています。経営者になると当然ですが、雇われ獣医師だった頃とはちがって「病院を潰さないため」に色々と考えたり調べたりするわけです。雇われ獣医師の中にもしょうもない雇われもいれば、スーパー獣医師?もいるように、経営者の中にも私のようなしょうもない経営者もいれば、伝説の経営者がいます。伝説の経営者の中には本田宗一郎や松下幸之助のようなスーパー創業者もいれば、継いだ会社をでかくしたいわゆる中興の祖的な経営者もいますが、やはりゼロから大企業を作り上げた点と明確なビジョンがあり成功したという点ではスーパー創業者に華があるように思えます。私も創業者ではあるので、スーパー創業者列伝的なものを読んだりはするのですが、スーパー創業者列伝の中にはキキララのようなキラキラ要素(話を盛っている)がいくらか含まれていそうな雰囲気を感じるだけでなく、キキララそのものが混じっていることを今回発見してしまいました。企業名や人名を出すと営業妨害だとか色々言われたりするかもしれないので、状況が似ているT館とB社とし二重でボカシた創作として話をしたいと思います。
T館は、創業者であるタイヤマンが夫婦で始めた町のタイヤ屋が原点となっている。タイヤマンは極貧から身一つで全国に店舗を構えるT館グループの創始者となった。その生活ぶりは質素であり、従業員の誰よりも働く姿は数多くの尊敬を集めている。タイヤマンはT館を未来永劫存続させるために、後継者として自身の子であるタイヤ進次郎を選ばずに、外部の大企業に経営を委ねるB社へとT館を売却したのであった。
、、、と素晴らしいタイヤマン列伝を書籍、テレビ、Youtubeでタイヤマン自身が語っているのですが、背景を調べると大分キラキラ要素があるようでガッカリさせられました。
そもそも、タイヤメーカーとはどのような会社でしょうか?「自動車部品会社でしょ」と思われるかもしれませんが、農業企業だそうです。なぜかと言えばタイヤの原材料はゴムノキから採れるゴムです。膨大なタイヤ需要を満たすためには、大規模なゴムノキ栽培を行ってゴムを安定供給する必要があるので、タイヤ製造メーカーは農業企業でなくてはならず、結果として世界的大企業でないと成り立たないのだそうです。苦労人のタイヤマンが身一つで全国展開したT館は、B社のタイヤをメインで扱っています、なぜならもともとB社の支援を受けて大きくなった、言い方を変えるとかなり初期からB社の小売販売部門を担う実質的な子会社だったようなのです。タイヤマンはその部分をボカシながら自身の一代成功物語を語っていたのでした。ちなみにT館はフランチャイズシステムで全国に店舗を広げましたが、フランチャイズ料は無料だそうです。この点はタイヤマンの素晴らしい経営判断とタイヤマン自身は話しますが、それは当然でB社からのみタイヤを仕入れるので、親会社が儲かれば子会社はフランチャイズ料を徴収する必要なんてありません。親会社を儲けさせるのが子会社の使命ですから。
極貧から身一つで引退まで誰よりも働き、フランチャイズ料も取らずにT館を日本中に行き渡らせたとされてきたスーパー創業者タイヤマンでしたが、実質はB社のタイヤ販売部門の子会社の雇われ社長だった事を知って、スーパー創業者列伝にも結構キラキラ要素ってあるんだな、とガッカリさせられた出来事だったのでした。授業で習う歴史上の美談って結構後世の作り話だったってことも多いですし。SNS上のキキララ達を残クレアルファードとかってとかって馬鹿にするのもどうかなぁと思うわけです。だってスーパー創業者や歴史上の偉人とされたりする人達も同じような事をしているわけなので、結局人間というのはキキララになりたい派とそうでない派がいて、なりたい人は他人に迷惑かけない範囲でキキララになればいいし、なりたくない人はぼんやりと見ながらキキララの存在を認めてあげればいい、ただそれだけなんだなと思いました。ちなみに、タイヤ館は最初からゴリゴリのブリジストンの子会社です。今回の件で一瞬でもタイヤマンを尊敬しかけた自分を呪いました。やっぱり自分で調べて考えるって大切だなと、改めて感じた出来事でした。一見キラキラしていなそうなキキララは危険だ。
次回からは創業10年を迎えた私が、「この10年で学んだみんなのタメになる話」を数話に渡って書く予定ですが、夏休みの宿題を最終日までやらずに諦める私にそんな事が可能かどうかはわかりません。宿題をやらなくても大学受験と国家試験さえ頑張れば(それぞれ頑張る内容が違うけど)獣医師にはなれるようです。
