問題にならない程度に無茶する

 こんにちは。さつき台動物病院の院長 多田です。小学生以上の男児をお持ちのお母様、小学校から帰ってきた息子さんたちが毎日元気に友達と外で遊んでいると思いますが、どんな遊びをしているかご存知でしょうか?使う道具は3つもあれば男の子にとって十分です。石、自転車、己の肉体。この3つがあればお日様が沈んで暗くなるまで十分楽しめます、むしろ時間が足りないくらいです。

 

 石は、そこら辺にある石を拾って何かに向かってみんなで一生懸命投げます。または高いところから落とします。大きな石を高いところから落としたりすると最高に盛り上がりますね。たまにその大きな石を下まで拾いに行く友達がいて、うっかりそいつに落とした石が当たったり当たらなかったり。木に向かって石を投げる時は全員ゾーンに入ってますので後ろにある車など見えやしません。全力で木に、結果的に車に向かって石を投げ続けます。

 

 自転車は説明の必要ありませんね。風になるだけです。私は多摩センター育ちですので、小学校から多摩センター駅に向かう長い坂を利用してスピードメーターをつけたマウンテンバイクで、時速60キロまで出した事があります。ハンドルがブレてこれ以上は無理だということを知った時にちょっと残念な気持ちになりました。あの頃はヘルメットなんて概念ありませんでしたから、よく考えたら命がけのチャレンジでした。学生時代にバイクで限界に挑戦した時も、やっぱりハンドルはブルブル震えていました。

 

 石投げにも飽きて、気分的に自転車に乗る気分で無い日は肉体を使います。落ちたら怪我をするような高い場所に行ったり、高いところから飛び降りたり、登ったり、行ったことの無い遠い場所に行くだけです。ただ、意外とこの遊びが一番問題を起こします。気がついたら擦り傷だらけになって母親に危ない事をしたのがバレるんですね。大きな事故(母親が真っ青になって病院直行)になると、大問題になり下手したらみんなで校長室呼び出し事案になってしまうのですが、張本人になった奴は次回から呼ばれなくなったりして、また同じような事が永遠と繰り返されます。

 

 1万年以上前から行われてきたこれら男児の遊びのノリは、大人になっても基本的に変わりません。ただ、大人になると社会的責任が生じますので、そこをギリギリ問題にならない程度に、でも無茶をする事でみんなのヒーローになれるのです。「悪男がモテる」とか、「真面目な男はつまらない」とか言われるように、程度の差こそあれ、女性側も「多少の無茶」を男性の評価項目にしている面はあると思います。仕事でも多少の無茶が生きるケースがありますから、出世や収入アップにもつながってると思います。ただ、日本社会が成熟していく中で刻々と問題になるラインが変化している点に注意する必要があるでしょう。

 

 SMAPが解散した時に、私は勝手に5人に中で真面目じゃないのはタクで、KKIの三人はちょこっとやらかしたけどボチボチ真面目、Nが一番真面目だと勝手に思ってたのですが、Nが問題になるラインを超えて大問題を起こし引退し、彼が一番真面目じゃないことが露呈してしまいました。多分、他の4人と合流させてもらえなかったのは、そのうちNはやらかすという確信が他の4人にはあったのでしょうね。そう言われてみれば、チャゲアスもTOKIOもそうでした(電気グルーヴは、、、)。意外にもタクは解散後も真面目に仕事をして、なんだかつまらない男になってしまったなぁと思います(昔のドラマの中では破天荒だったのに、、、)。

 

 男に生まれてきたらいつだって問題にならないギリギリのラインを見極めて無茶し続けないと、気がついたらヨボヨボのおじいちゃんになってそうだなぁ。と思うのでした。

"Stay Hungry. Stay Foolish." Thank you all very much.